top of page

​読みもの

Chocolat Portugal

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

カカオの世界が抱える問いと、そのつながり


Porto, Portugal 2023


カカオの世界には、まだ答えの出ていない問いがいくつもあります。


その議論の現場に立ったのが、ポルトでした。


ポルトガル・ポルトで開催された国際チョコレートイベント、Chocolat Portugal。世界のカカオ関係者が集まり、それぞれの立場からカカオの未来について意見を交わす場です。


このイベントを主導したのは、ポルトワインとBean to Barチョコレートを手がけるVinte Vinte Chocolate。ワインとチョコレートという、二つの発酵文化が交わる街で、議論が行われていました。



「Bean to Bar」という名前の問題



カカオごとは、日本ビーントゥバー協会としてブースを出展し、日本のBean to Barチョコレートを紹介しました。


イベント期間中、各国のBean to Bar協会の代表者やカカオ関係者が集まり、議論はある一つのテーマに向かっていきました。

それが、「Bean to Bar」という名前についてです。


トレーサビリティにこだわり、上質なカカオ豆を使って丁寧にチョコレートを作る小規模メーカーと、大量生産を行う大企業。

同じ「Bean to Bar」という言葉が使われていながら、その中身は大きく異なっています。


消費者から見れば、同じ名前なのに価格も品質も違う。

その矛盾が、ファインカカオやクラフトチョコレートの価値を正しく伝えきれていないのではないか。


この呼び名を変えるべきなのか。

それとも、定義を見直すべきなのか。


明確な答えは出ませんでした。

しかし、世界中のカカオ関係者が同じ問いを抱えていることが、この場ではっきりと共有されました。



世界の協会をひとつに——という試み



議論はさらに広がり、世界各国のBean to Bar協会が連携し、より大きな影響力を持つことはできないかという話にも発展しました。

どの協会も共通の課題を抱えています。


多くは小規模事業者によって支えられ、理想と現実の間で運営に苦労している。

だからこそ協力しようという動きが生まれる一方で、異なる立場や考え方が集まるからこそ、ひとつにまとめる難しさもある。


最終的にこの試みは形にはなりませんでしたが、同じ志を持つ人たちが、同じ壁に直面しているという事実を強く実感しました。



カカオごとセレモニー



会期中には、カカオ関係者約20名を対象にカカオごとセレモニーを行いました。

参加者はすべて、カカオの世界に深く関わる人たちです。

カカオと茶道の精神を融合させた体験に、強い関心を持ってくれました。


異なる背景を持つ人たちが、同じカカオを通してひとつの時間を共有する。

その場には、議論とはまた違う形の理解が生まれていました。



思いがけない再会


その参加者の中に、後にThe Janeとのコラボレーションを企画してくれることになるKatrienがいました。

初めて会ったと思っていたのですが、後の会話の中で、2018年に日本で開催されたFine Cacao and Chocolate Instituteのプログラムで同じクラスを受講していたことがわかりました。

ポルトで気づいたわけではなく、その後のつながりの中で判明したことです。


カカオの世界は広いようで、どこかで必ず繋がっている。


ポルトでの出会いが、アントワープの夜へと続いていました。


 
 
 

コメント


bottom of page