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​読みもの

日本の思考とガストロノミー

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

The Jane × カカオごと


Antwerp, Belgium 2026


ベルギー・アントワープのミシュラン二つ星レストランThe Janeにて、カカオごととのコラボレーションイベントを行いました。

今回のテーマは、「一期一会」。

同じ食材、同じ場であっても、二度と同じ体験は生まれないという日本の考え方です。


カカオというひとつの素材を通して、ヨーロッパと日本、それぞれの視点がどのように交わるのか。

The Janeでの一夜は、その答えを探る場となりました。



Nick Brilと日本の思考



The Janeのシェフ Nick Bril は、料理を単なる食事ではなく

音楽、空間、時間を含めた体験として捉えており、随所に彼のこだわりが感じられます。


また、彼は日本文化や日本人の考え方にも関心を持っており、コラボレーション当日、彼はインスピレーションを受けた日本の思考について語ってくれました。


特に印象的だったのが、トヨタ生産方式でも知られる「改善(Kaizen)」という考え方です。

小さな改善を積み重ねながら、より良いものを作り続ける。

その姿勢は彼自身の料理にも深く影響を与えていると言います。


完成を目指すのではなく、常に更新し続けること。その思想が、この夜の料理にも静かに宿っていました。



Silva Cacaoがつないだ出会い



今回のコラボレーションは、スペシャリティカカオを扱う Silva Cacao のKatrienの企画によって実現しました。


カカオごとは、日本の感覚や思想をもとにカカオを体験として伝える取り組みを行っています。


カカオの産地や品質に向き合うSilva Cacaoの活動は、カカオという食材の価値をガストロノミーの世界にも広げています。

そのつながりの中で、カカオごととThe Jane のコラボレーションが生まれました。



Nick Brilの料理とカカオ


イベントでは、Nick Brilの料理の中にカカオ素材が取り入れられました。


カカオはデザートとしてではなく、料理の香りや味わいの層を作る素材として使われ、この日のための特別な料理が提供されました。


カカオを料理の素材として使う試みは、ガストロノミーの世界でもまだ多くはありません。


今回のコラボレーションは、その可能性を広げる場でもありました。



カカオごとセレモニー



Nick Brilの料理の後には、カカオごとセレモニーを行いました。


カカオのさまざまな素材を使った和菓子を味わい、最後にカカオ100%のチョコレートを点てたドリンクを飲むことで、カカオ本来の香りや味わいを体験する構成です。


料理からチョコレートへ。


食材としてのカカオを、異なる形で体験する時間となりました。




思想の共通点


今回のThe Janeとのコラボレーションは、単にカカオを料理に使う試みというだけではありません。

Nick Brilの料理は、日本の思想をヨーロッパの視点から解釈した表現とも言えます。


一方でカカオごとのセレモニーは、ヨーロッパが本場でもあるチョコレートという文化を、日本の感覚や思想と融合させたものです。


ヨーロッパから日本を見る視点と、日本からヨーロッパの食文化を見る視点。


今回のコラボレーションは、そうした互いの視点が重なるところから生まれたものなのかもしれません。

カカオという食材を通して生まれた、小さな対話でもありました。


この場にいるすべての人々の熱量が、ひとつに重なっていく。

一期一会の意味を、改めて感じる夜でした。


 
 
 

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