カメルーンで見た、カカオ品質を支えるもう一つの現場
- 2 日前
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Yaoundé, Cameroon 2025
カメルーンを訪れる前、カメルーン産のカカオは品質や管理の面で課題が多いと聞いていました。
アフリカのカカオ産地を訪れるのは初めてで、正直なところ、どんな景色が待っているのか想像がつきませんでした。
現地に降り立ってまず目に入ったのは、赤い土でした。
カカオ産地といえば、深い緑に覆われた風景を思い浮かべます。カメルーンの景色は、その印象とは少し違っていました。
この赤土が、カカオの個性にも影響を与えているのだと、後から知ることになります。
カカオ品質を支えるセンター・オブ・エクセレンス

今回視察したのは、カカオの品質向上と生産者支援を目的に設けられた「センター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence)」です。
他の産地でも同様の施設を訪れたことがありますが、ここでも発酵・乾燥の工程、品質評価、生産者への技術指導が丁寧に行われていました。
施設には水道も整えられており、品質管理に必要な環境が揃っています。
農園と市場の間に立つ、重要な場所です。
センターを案内してくれたのは、品質管理責任者。
カカオの専門教育機関が提供する品質マニュアルを頭に入れ、それを現場に丁寧に落とし込んでいる。
話を聞きながら、このセンターが機能している理由がわかった気がしました。

センターを運営するマダム・ドゥメーで、もとは警察か軍に関わっていたと聞きました。
カカオとは異なる世界から来て、地域貢献のためにこの仕事をしている。
そういう人がこの場所を支えているのだと知って、センターの印象がまた少し変わりました。
発酵

訪問したのは2月、収穫期ではないオフシーズンでした。
発酵の実際の様子は見られませんでしたが、その方法について丁寧に説明を受けました。
木箱にカカオを入れ、バナナの葉で覆って5〜7日間発酵させます。
温度と湿度を測りながら進行状況をカットテストで確認し、均一な品質になるよう見守られています。
他の産地で見てきた工程と変わらない、安定した管理がここでも行われているようでした。
乾燥

発酵を終えたカカオは、天日乾燥へと移ります。
オフシーズンだったため、乾燥中の豆を実際に見ることはできませんでした。
それでも、乾燥棚の構造は印象的でした。
棚は一つひとつが小さく、農家ごとのロットに細かく区切られ、それぞれに番号が記されています。
発酵から乾燥、出荷まで、誰のカカオかが一貫して追えるようになっている。
その丁寧さは、訪問前に抱いていたイメージとは違うものでした。
透明性のある取引

農家はカカオをウェットビーンズの状態で持ち込み、その日の市場価格をもとに乾燥豆の価格が計算されます。
取引の内容はすべてノートに記録され、生産者が適正な対価を受け取れる仕組みが整えられています。
自分たちが作ったカカオを誇らしく思っている——
案内してくれた人からも、他の産地の生産者からも、同じ感触を受けます。
その誇りが、こうした仕組みを支えているのかもしれません。
カメルーンカカオの個性

深みのあるカカオ感と、豊かなアロマ。
カメルーン産カカオが持つその特徴は、あの赤い土と、そこで働く人々の仕事から生まれています。
現場から感じたこと

今回訪れたセンターは、整った環境と人のもとで動いていました。
ただ、案内してくれた人が率直に話してくれたのは、こうした環境はまだ一部に過ぎないということ。
カメルーンとしては、このようなセンターを今後さらに増やしていくことを目指しているといいます。

視察の後、センターのオーナーの自宅に招かれてランチをご馳走になりました。
帰り際に手渡されたのは、生きた山羊一匹と、大量のバナナ。
日本ではまず見ることのない光景の中に、この土地に生きる人々の温かさがありました。
上質なカカオをつくるには、土壌や気候だけでなく、それを支える仕組みと人が必要です。
だからこそ、カカオごとでは、その背景まで含めてカカオを選んでいきたいと思います。


































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